CONSULTING COLUMN
最新住宅業界動向コラム / 商圏・業績データ
注文住宅において集客と営業の「境界線」が変わっていることをお気づきでしょうか?チラシ広告に関しては原稿を制作してチェックして配布するまでスケジュールとTODO管理。ウェブ広告に関しては、バナーの制作、キーワードと配信エリア、ペルソナを設定して運用し、運用状況を都度チェックする。その結果に対してフィードバックを行い、次のアクションを考える(所謂、PDCA)ところまでが集客で、集客KPI(重要業績評価指数)は主にCPA(集客単価)やCV(集客数)でした。一方、営業は来場したお客様を接客し契約を取ることなので、住宅営業のKPIは主に契約数や契約率でした。
その「境界線」が変わってきているのです。資料請求や会員登録、ポータルサイトからの反響から来場しない(反響対アポ率10%以下)。さらには予約したお客様が約束の日時に来場しない(予約対来場率50%以下)。こうしたチラシ反響時代には考えられなかった変化が起こっています。なので集客を獲得するのではなく、効率的に1組でも多くの反響を獲得するまでが集客(=マーケティング力)、その反響から来場までに必要なのは呼び込むことで、これはマーケティングではなくセールス力(営業)に変わったのです。重要になってくるのは反響客を呼び込む(反響対アポ率25%以上)ことと、反響からの予約客と確実に商談を行うこと(予約対来場率80%以上)の2つです。
このように今では確実にお客様に来場してもらうことの重要性が増しており、結果的に来場してもらう仕組みが体制として構築できる会社は、大きく集客数に左右されることなく安定して受注し続けています。昔のように、無意味に現地で待機しているのは論外として、お客様が来るのを待っているだけの営業マンでは使い物になりません。大事なのはこの変化に気づき、会社として「境界線」を変更し、その前線部隊に戦力を配置することなのです。そこで今回のコラムでは、インサイドセールスを自社営業にさせてはいけない3つの理由についてお伝えさせていただきます。
集客を増やしても契約は増えません。この意味は、目標よりも契約が足りていない状況で、契約をカバーするために、集客を増やせばいいという発想を止めるべきということです。「(今すぐ)チラシを倍にしましょう」「(今すぐ)WEB広告を倍にしましょう」では、費用も手間も倍になるので愚策です。なので正しくは、契約を集客でカバーする発想をやめましょう。ということなのです。
仮に30棟の契約目標で新規集客300組という契約率10%で事業計画を立てた時点で、厳しい言い方ですがその時点で計画は破綻しています。年々集客が減少し年々販促費が高騰している今の時代において、300組集客するのにどれだけ費用がかかるのかということです。今のベンチマークは集客単価10万円ですので年間3000万円は必要です。勿論、集客単価を10万円以下に設定する計画もできますが、それはあくまで結果的にそうなればいいのであって、最初からそれありきで計画に盛り込むのは危険です。なぜなら、基本的には効率化を目指すよりは費用を投資する方が目的達成には難易度が低いからで、難易度が高いことに着手するより、まずは難易度が低いことから着手する方が賢明です。30棟の契約目標であれば、理想は、新規集客200組で販促予算は2000万円で、結果的に1600万円で達成という構図です。
あと営業人員が増えていないのに、昨年よりも集客数を増やそうとするのも危険です。そもそも、1店舗当たりで見た場合、乾いた雑巾を絞る状態のような集客策をやり尽くしている会社でも、せいぜい昨対比105%程度です。全体的に集客が減っている中、昨年と同じでも優秀ですが、昨年よりも増えているというのはかなり優秀です。船井総研と初めてお付き合いが始まった会社だと、昨対比120%とか200%みたいなことが起こったりしますが、それは冷静に見ればただ伸びしろがあっただけです。
そんな絶望的な状況でも、ただひとつだけ集客を増やす方法はありますので安心してください。それは、名簿からの来場率です。あるクライアント先が、7ヶ月経過した時点で40棟の契約目標に対して15棟(達成率55.6%)という芳しくない状態でした。不調要因は恐らく契約率だろうと思っていましたが、データを分析して原因を追究していたところ、目標契約率は20%で現状は19.4%とほぼ目標に近く推移していました。集客数は110組の目標に対して77組と達成率70%。これだけ見たら明らかに集客が足りないのが原因と安直に捉えてしまいがちですが、より詳しく分析したところ、名簿数は160組の目標に対して193組と達成率120.6%でした。
そのクライアントと期初に立てた事業計画では、チラシやWEB広告からの1ヶ月の平均新規来場数を11.7組で試算しており、実績は10.2組でした。なので、チラシやWEB広告からの集客が計画より取れていないということではありませんでした。では原因はいうと、反響からの1ヶ月の平均新規来場を4.9組で試算していましたが、実績は0.7組でした。つまり、名簿数は計画以上に取れているのに、名簿からの来場がまったく取れていなかったのです。仮にこの数値が計画通りであれば来場は目標達成しており、そうなれば契約率がほぼ目標通りで推移していることを鑑みると契約も達成されていると思われます。このように単に来場数が少ないと一括りにするのではなく、チラシやWEB広告からの直接的な来場が減っているのか?それとも反響からの呼び込みが機能していないのか?を把握し、本当の課題を見出さなければ無謀な当たるコンテンツ探しに終始してしまうことになります。
反響からの来場率を現状の7.8%から30%以上に引き上げることが、業績アップのセンターピンです。但し、現状より約5倍の成果を上げるのは今の延長線上ではとても不可能です。所謂、インサイドセールスを外注するのが得策で、発想の展開よりもこれまでの発想からの脱却が必要なのです。「電話がけは営業の仕事」と位置付けている会社も多いですが、それは昔の話で、自分たちの気合いと根性でやろうとする昭和スポ魂的発想は即刻やめるべきです。(コラム掲載不要→)インサイドセールスを自社営業にさせてはいけない3つの理由とは?
名簿からの来場率を上げるのが、今できる唯一の集客数を増やす施策です。多くはインサイドセールスを自社営業が担っています。それだと反響数からの来場率はせいぜい10%が限界で、15%だと超優秀です。これをインサイドセールスの専門の外注業者に任せると、少なくとも2倍以上の25%は担保できます。ただ外注せずに自社の気合いと根性でやった方がいい会社もあります。それは、集客に困っていない会社。インサイドセールスを若手や新人育成としての役割と位置付けている会社。反響対来場率が10%でも確実に契約を取ってくる力がある会社。だけです。
インサイドセールスは架電の癖づけに1ヶ月~1年。通電率50%以上になるのに3ヶ月~半年。 通電から30%以上のアポが取れるようになるのに3ヶ月~半年という感じで、 優秀な会社だと架電の癖づけに1ヶ月。通電率50%以上になるのに3ヶ月。アポが取れるようになるのに3ヶ月で、少なくとも計7ヶ月はかかります。なので、さきほどの条件に該当する以外の会社は、時間と成功確率をお金で買う意味でも外注すべきなのです。
住宅業界の文化として、来るか来ないかわからない案件に対してアプローチはしません。仮にうまく運用できるとしたら、住宅営業の文化を知らない新入社員か未経験者です。インサイドセールスを自社営業にさせてはいけない理由はこの3つになります。①架電時間を商談の準備や近隣ポスティング、業者回りなどに充てた方が効率的だから②架電は営業個人のモチベーションに影響を与えてしまうから③アポが取れたあとの来店までのフォロー(0次接客)に注力すべきだから。①は、生産性においてはいかに営業の時間を効果的に配分できるかがカギで、架電時間をより成果が上がるものに注力した方が賢明です。②は、1発目の架電で通電する確率は30%程度。ずっとかけても当然ながら通電率は100%にはなりません。やっと電話がつながったと思ったらブチ切りされたり罵詈雑言を言われたり。電話営業は鋼のメンタルが必要で、ガラスのハートの営業や、こんにゃくメンタルの営業だとそれだけで辞めたくなります。因みにこの3つの中で成果を上げるために重要なのは③です。そのように言えるのは、インサイドセールスで成果を上げるには、3つの壁が存在するためですが、これは別の機会でお伝えさせていただきます。
コロナ禍を経て1組当たりの来場社数は激減しています。一方で情報収集をする社数は減っておらず、むしろ来場数と比較すると増えている傾向にあります。つまり、2024年安定集客のカギはチラシやウェブ広告からの直接来場より、反響から呼び込む間接集客の来場比率を上げることです!詳しくはセミナーで余すところなくお伝えしますので、奮ってお申込みください。
<このような方にオススメです>
✓ WEBサイト・ポータルサイト反響からの来場率と成約率を上げたい経営者様
✓ Web広告もインスタ広告も以前より効果が出なくなったとお困りの経営者様
✓ 高騰する販促費をできる限り効率化して成果を出したいとお考えの経営者
✓ 激変する今後の住宅業界の動向と最新デジタル集客を知りたい経営者様
✓ 安定的に集客が増えている他社の成功事例を知って取り入れたい経営者様
<本セミナーで学べるポイント>
◆Point.01
住宅業界の最新動向を徹底解説
全国500社以上の住宅会社の業績動向からみる住宅業界の最新動向と今すぐにでも取り組むべき集客対策についてお話いたします。
◆Point.02
集客トレンドとポータルサイト活用事例
業績アップに欠かせないポータルサイトからの反響を来場・契約に繋げる手法と活用事例を伝授いたします。
◆Point.03
ポータルサイトからの反響を来場・契約に繋げる手法
ポータルサイト反響から来場までの仕組みを構築するために具体的に何をすればいいのか?成果に繋げる具体的ノウハウをお伝えいたします。
◆Point.04
ポータルサイト×インサイドセールスで来店率30%超えを実現するセールストークのポイント
反響から来店率30%を実現したインサイドセールス戦略と実際のセールストークをお伝えいたします。
<開催要項>
◆開催日時
・福岡会場 :2024年2月22日(木)13:00~16:00(開場12:30~)
・仙台会場 :2024年2月27日(火)13:00~16:00(開場12:30~)
・名古屋会場:2024年3月 5日(火)13:00~16:00(開場12:30~)
・大阪会場 :2024年3月 7日(木)13:00~16:00(開場12:30~)
・仙台会場 :2024年3月14日(木)13:00~16:00(開場12:30~)
◆開催会場
・福岡会場 :The Company HALL HALL2(福岡市中央区天神4-3-8 ミーナ天神8階)
・仙台会場 :山一仙台中央ビル4階 カンファレンスルーム(仙台市青葉区中央1-6-18 山一仙台中央ビル4階)
・名古屋会場:名駅セミナーオフィス 会議室ルームC(名古屋市西区名駅2-25-3 ハイネスト浜島2階)
・大阪会場 :船井総合研究所 大阪本社(大阪市中央区北浜4−4−10 船井総研大阪本社ビル)
・東京会場 :TKP東京駅カンファレンスセンター カンファレンスルーム11C(東京都中央区八重洲1−8−16)
◆費用
・一般価格10,000円 (税込11,000円)/1名様
※ご入金の際は、税込金額でのお振り込みをお願いいたします。
<セミナー内容>
今の顧客動向と今後の住宅業界の動向予測と取るべき対策
今後の住宅業界動向から集客・受注手法まで、全国の成功事例をもとに専門コンサルタントの知見を踏まえてわかりやすくお伝えします。
株式会社 船井総合研究所 西村 茂和
資料請求時代の終焉と成約につなげるポータルサイト活用法
来場単価4万円、契約単価20万円で成約につながった提案依頼サイトのポータルサイトの成功事例をお伝えします。
タウンライフ 株式会社 取締役 営業本部長 長尾 暢人 氏他
反響獲得からの来場が増加した成功事例と即使える実践ノウハウ大公開
自社サイト・ポータルサイトから契約率30%超えの見込客を呼び込むインサイドセールスの成功事例をお伝えします。
株式会社 船井総研デジタル 池内 愛
住宅業界は今後どのように変化していくのでしょうか。人口の減少とともに新規住宅着工戸数も減少しており、2040年には40%以上減少すると予測されております。過去最高の倒産・廃業の中で生き残る方法を模索するのが住宅会社の課題です。縮小する市場の中で売り上げを増加させるためにはビジネスモデルと収益構造を転換する必要があります。本レポートでは住宅業界の状況から2024年を予測し、住宅会社が今後取るべき施策について具体的に解説いたしました。無料でダウンロードいただけますので是非ご一読ください。
<目次>
・住宅業界の現状
・2024年 住宅業界の予測
・2024年 実施いただきたいこと
<「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ>
✓ 住宅業界の最新時流と対策をコンサルタントの知見から知りたい経営者様
✓ 2024年の市況予測と具体的な対策を準備しておきたいとお考えの経営者様
✓ 安定集客のためにマーケティングと強化事項を取り組んでおきたい経営者様
✓ 2024年以降で住宅会社が勝ち抜くためのキーワードが気になる経営者様
✓ 縮小する住宅業界において業績アップのポイントを掴んでおきたい経営者様
<このレポートを読むメリット>
コロナ禍で無風状態だった3年間を経て、住宅業界は大きな変化が起こっています。今後どのように時流が変化していくのか?独自の視点でレポートにまとめています。
<無料経営相談とは?>
東京本社・大阪本社ではもちろん、オンライン会議でも行うことができるため、全国どこの場所からでも相談可能です。無料経営相談をぜひお気軽にお申し込みください(初回の経営相談は無料です)。