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注文住宅の集客方法を徹底解説!成功の秘訣とは

 

工務店や住宅会社の経営者の皆様、日々の集客に課題を感じていらっしゃいませんか?

「昔はチラシを撒けば集客できたのに、最近は反響がない…」 「大手ハウスメーカーとの集客競争にどう勝てばいいのか…」 「Webサイトを作ったものの、問い合わせが増えない…」

このようなお悩みを抱えている方は、決して少なくありません。

住宅業界は今、大きな転換期を迎えています。少子高齢化による新築住宅の着工棟数減少に加え、お客様の情報収集行動が大きく変化したことで、従来の集客方法だけでは通用しなくなってきているのです。

この記事では、時代の変化に対応するための「注文住宅の集客方法」について、オンラインとオフラインの両面から具体的な施策を徹底解説します。長年、多くの工務店様・住宅会社様の経営をサポートしてきた専門家の視点から、成果を出すための秘訣を、具体的かつ分かりやすくお伝えします。

ぜひ最後までお読みいただき、貴社の集客戦略のヒントにしてください。

1. 注文住宅集客の現状と課題

1-1. 激化する市場の競争とお客様のニーズの変化

まず、現在の住宅業界が置かれている状況を正しく理解しましょう。

最新の市場調査(船井総研調べ)によると、注文住宅の着工棟数は前年比で約10%減少傾向にあり、それに伴い各社の集客数も10%~20%減少しています。この厳しい状況下で、いかに安定した集客数を確保するかが、経営の最重要課題となっています。

また、お客様の家づくりに対する価値観も多様化しています。「安く建てたい」「デザインにこだわりたい」「高性能な家に住みたい」など、一人ひとりのニーズが細分化されており、画一的なアプローチでは響かなくなってきています。

1-2. 顧客の情報収集行動の変化とデジタル化の必要性

かつての家づくりは、住宅展示場を巡り、営業担当者から直接話を聞くことが主流でした。しかし、今は違います。お客様は、家を建てることを考え始めたその日から、インターネットで能動的に情報収集を開始します。

この「情報収集」のプロセスこそ、現代の集客において最も重要なポイントです。

お客様は、

  • 自社の強みやデザインコンセプトは何か?
  • 過去の施工事例はどうなっているか?
  • 実際に家を建てた人の声は聞けるか?
  • どのような価格帯なのか?

といった情報を、Webサイト、Instagram、YouTube、ブログなどのデジタルメディアで徹底的に調べます。そして、複数の会社を比較・検討し、「この会社は信頼できそうだな」「ここなら自分たちの理想の家を建ててくれそうだな」と共感や納得を得てから、初めて資料請求やイベント参加、問い合わせといった「行動」に移るのです。

このお客様の行動変化に対応するためには、デジタルマーケティングはもはや「やっておいた方がいいこと」ではなく、「やらなければ生き残れないこと」なのです。

2. 効果的なターゲティング戦略

2-1. ペルソナ設定の重要性

集客の第一歩は、「誰に、どんなメッセージを届けるか」を明確にすることです。ここで重要になるのが「ペルソナ設定」です。

ペルソナとは、自社の理想とする顧客像を、あたかも実在する人物のように具体的に設定することです。 例えば、「夫婦と子供2人、年収600万円、30代後半、共働きで、家事動線と子育てのしやすさを重視している。情報収集は主にInstagramで行っており、モデルハウスには仕事の都合でなかなか行けない。」といったように、年齢、家族構成、職業、趣味、情報収集手段、家づくりへの価値観、抱えている悩みなどを深く掘り下げて設定します。

なぜペルソナ設定が重要かというと、このペルソナに響くように記事やSNS投稿、広告のメッセージを考えることで、「自分たちのことを分かってくれている!」とお客様に感じてもらえるからです。これにより、単なる情報提供を超えた、感情的なつながりを生み出すことができるのです。

2-2. ターゲット層の特定とニーズ分析

ペルソナ設定を具体的にするためには、自社の過去の顧客データを分析したり、見込み客の方々と直接お話する機会を設けたりすることが有効です。また、お客様がSNSやブログでどのような情報を求めているかをリサーチすることも大切です。

競合他社がどのようなターゲットにアプローチしているかを分析することも、差別化戦略を練る上で役立ちます。例えば、競合がデザイン性の高い住宅を強みとしているのであれば、自社は高性能住宅や自然素材の家といった別の強みを前面に出すことで、お客様の選択肢に入ることができます。

3. オンライン集客手法の活用

ここでは、現代の集客に不可欠なオンライン集客手法について、具体的なノウハウを深掘りして解説します。

3-1. 自社サイトとSEO対策の徹底

自社ホームページは、オンライン上の「顔」であり、お客様との最初の接点となる非常に重要な場所です。単なる会社概要や施工事例の羅列ではなく、お客様の疑問や悩みを解決するような「メディア」として育てることを目指しましょう。

【具体的なSEO対策のポイント】

  • お客様の「知りたい」に応える記事コンテンツ: 「家づくり 費用 相場」「住宅ローン 選び方」「地震に強い家 構造」など、お客様が検索するであろうキーワードを想定し、網羅的で信頼性の高い記事を作成します。
  • 地域に特化したキーワードの活用: 「地域名+工務店」「地域名+注文住宅」といった地域キーワードは、競合が少なく、見込み客にリーチしやすい傾向があります。
  • スマホファーストのサイト設計: 多くのユーザーがスマートフォンで情報収集しているため、スマホでも見やすく、操作しやすいサイト構成にすることは必須です。
  • スムーズな導線設計: お客様が関心を持ったときに、迷うことなく「資料請求」や「イベント予約」、「問い合わせ」といった行動に移れるように、分かりやすいボタンやリンクを配置しましょう。

3-2. SNSと動画マーケティングの強化

特にInstagramは、住宅業界の集客において費用対効果が非常に高いツールです。写真や動画で視覚的に住宅の魅力を伝えられるため、「この会社に頼みたい!」という感情的な共感を得るのに適しています。

【Instagram活用の成功ノウハウ】

  • 写真と動画のクオリティにこだわる: お客様の関心は、リアルで美しい写真や臨場感のある動画に集まります。ルームツアー動画(リール投稿)やインスタライブは、実際の空間の魅力を伝えるのに非常に効果的です。
  • 「いいね作戦」と「フォロー作戦」: 積極的に見込み客の投稿に「いいね」をしたり、関連性の高いアカウントをフォローしたりすることで、自社の存在を認知してもらうきっかけを作ります。
  • お客様とのコミュニケーション: コメントやDM(ダイレクトメッセージ)には丁寧に返信し、お客様との信頼関係を築きましょう。質問に答えるライブ配信も有効です。
  • ターゲティング広告の活用: 年齢、居住地、興味関心など、細かくターゲットを絞って広告を配信することで、効率的に見込みの高いユーザーにアプローチできます。特に、フィード広告やストーリーズ広告など、視覚に訴えかける縦型広告は非常に効果的です。

3-3. 広告媒体の最適な活用法

オンライン広告には様々な種類があり、それぞれの特性を理解して使い分けることが重要です。

  • リスティング広告: 検索エンジンの検索結果に表示されるテキスト広告です。「地域名+注文住宅」など、具体的なキーワードで検索する購買意欲の高いユーザーに直接アピールできます。
  • ディスプレイ広告: Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像や動画の広告です。過去に自社サイトを訪問したユーザーに再度広告を表示する「リターゲティング広告」は、認知度を高め、再検討を促すのに効果的です。
  • SNS広告: InstagramやFacebook、YouTubeなどのSNS上で配信する広告です。ユーザーの興味関心や行動履歴に基づいて細かくターゲティングできるため、潜在的な見込み客層に効率的にリーチできます。

これらの広告を組み合わせることで、認知から検討、そして問い合わせまで、お客様の行動プロセス全体をカバーする戦略を構築できます。

4. オフライン集客の重要性

デジタル化が進んだとはいえ、オフラインでの集客は、特に地域密着型の工務店様にとって、お客様との信頼関係を深める上で不可欠な要素です。オンライン集客と組み合わせることで、より高い効果を生み出します。

4-1. 地域イベントや完成見学会の活用

完成見学会や家づくり相談会は、お客様に実際に住宅を体験してもらえる貴重な機会です。

【イベント集客の成功ノウハウ】

  • オンラインとオフラインの連携: WebサイトやSNSで事前に見学会の情報を発信し、詳細な情報(写真や動画)を掲載することで、参加への動機付けを促します。
  • 「体験」の提供: 単に建物を見せるだけでなく、「素材の心地よさ」「日当たりの良さ」「家事動線」などを五感で感じてもらえるような工夫を凝らしましょう。
  • 個別相談会: 参加者一人ひとりの悩みに寄り添い、親身に相談に乗ることで、お客様は「この会社なら安心して任せられる」と感じ、信頼関係を深めることができます。

4-2. チラシや看板広告の活用法

デジタルが苦手なお客様や、地域に住む潜在層へのアプローチには、チラシや看板広告も依然として有効です。

【チラシ・看板の効果を高める工夫】

  • ターゲットを絞ったポスティング: ターゲット層が住む地域や、特定の建売住宅が多いエリアに絞ってポスティングすることで、反響率を高めることができます。
  • 「お客様の声」を掲載: 実際に家を建てたお客様の満足そうな写真や、直筆のメッセージなどを掲載することで、信頼性が増し、興味を引くことができます。
  • オンラインへの誘導: チラシにQRコードを掲載し、自社サイトやInstagramアカウントに誘導することで、オフラインからオンラインへの導線を作ることができます。

5. 成功事例から学ぶ集客戦略

オンラインとオフラインを効果的に組み合わせ、実際に集客に成功した工務店の事例をご紹介します。

【事例:自社HPからの集客を安定化させた工務店】 この工務店様は、船井総研のサポートを受け、自社HPを強化することで、反響単価1万円台月間80件以上の問い合わせを獲得することに成功しました。

成功のポイント

  • 「コンセプト」と「強み」の明確化: 自社がどのような家づくりをする会社なのか、他社との違いは何かを徹底的に言語化し、HPのトップページやコンテンツで明確に訴求しました。
  • 「安心」と「納得」の提供: お客様が不安に感じやすい「費用」や「工期」、「性能」といった情報を、専門家が監修した信頼性の高いコンテンツで丁寧に解説しました。
  • コンテンツの継続的な更新: お客様が「また見に来たい」と思えるように、施工事例やお客様インタビュー、家づくりのノウハウ記事を継続的に更新しました。
  • データに基づいた改善: HPへのアクセス数や、どのページから問い合わせがあったかを分析し、常に改善を繰り返しました。その結果、反響単価が10,687円~19,444円、面談単価が63,636円~93,333円という安定した成果を出すことができました。

この事例が示すように、集客は一朝一夕で成功するものではありません。お客様の行動を理解し、データに基づきながら、地道に改善を繰り返していくことが、安定した集客につながるのです。

\成功事例を詳しく見たい方は/

6. まとめと今後の展望

これからの住宅業界では、お客様が「この会社にお願いしたい」と心から思えるような、共感と信頼を生み出す集客戦略が不可欠です。

そのためには、オンラインとオフラインの集客を融合させ、お客様の家づくりに対する期待や不安に、一貫して寄り添う姿勢を見せることが重要です。

  • 共感を生むブランディング: 会社の想いや家づくりへの哲学をストーリーとして発信し、お客様との感情的なつながりを築く。
  • テクノロジーの活用: VRやARによるバーチャル内見、AIチャットボットによる自動応答など、最新技術を導入することで、お客様に新しい体験を提供する。
  • パートナーシップの構築: 地域内の不動産会社、インテリアショップ、金融機関などと連携し、新たな顧客層にアプローチする。

これらは、未来を見据えた新たな集客の可能性です。

貴社の集客のお悩みについて、私たち専門家がマンツーマンでサポートいたします。 無料の経営相談も承っておりますので、お気軽にご連絡ください。

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より具体的な集客ノウハウをまとめたレポートを無料で配布しています。

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