CONSULTING COLUMN
最新住宅業界動向コラム / 商圏・業績データ
日々コンサルティングをしていると、不思議な出来事に度々出くわします。我々がコンサルティングを通じて提供しているのは業績アップです。業績アップを実現するには様々な解決すべき課題がありますが、最も業績アップに直結するのは、その店舗を統括する店長(責任者)の存在です。苦戦店舗が好調店舗に変わるときには、色々と対策は打ちますが、前任者と店長が変わっていたり、店長自身が苦戦時とは変わったときです。実はこれが最も効果的です。集客も組織論で捉えるべきですが、業績アップも小手先の手法論ではなく組織論で捉えるべきです。
人間はなかなか変われないので後者のパターンは稀ですが、どんな部署、どんな店舗を任せても業績を向上させる、所謂、スーパー優秀な店長がいます。そのようなスーパー優秀なマネージャーや店長と一緒に仕事をさせていただくと、地域や商品、会社が違っても共通点があります。セールスマニュアルや営業研修はあったとしても、マネジメントマニュアルや幹部研修的なことは充実していなかったりします。よく言われるのは、売れる営業マンが必ずしも売らせることが上手な営業マンではないのです。
商圏ボリュームにも左右されますが、10年以上前は30万人商圏であれば1店舗当たり売上10億円というのが店舗展開におけるフォーマットでしたが、少し幅はありますが今は3.5億円~7億円で試算します。減少しているひとつの理由は集客が以前よりはできなくなっているからです。なので売上5億円が見えたのであれば次の店舗展開を考えた方が経営リスクも回避きます。店舗の業績アップもそうですが、店舗展開の最大の障害になっているのも任せられる店長の存在です。そこで今回のコラムでは、人が育つ組織にするための営業マネジメントについてお伝えさせていただきます。
人を育てるために必要なことはただひとつで「自分は育てられた」という認識を持つ社員を増やすことです。クライアント先でもどんどん優秀な社員が育つ環境がある会社とそうでない会社との最大の違いは、そこにあります。人が育たない会社の社員の方と話をすると、冗談交じりではありますが「誰かに育てられたというのはなくて、自分で売れるように努力しました」と高確率で言われます。自分で売れる努力をした社員がいるというのは、経営者にとって心強いと思ってしまうかも知れませんが、組織運営としては危険信号だと自覚した方がいいです。
危険信号だと言い切れる理由は2つあります。ひとつは、属人的組織になってしまうことです。属人的組織のメリットは、いちいちこちらが指示せずとも自ら考え行動して結果を出してくれることですが、デメリットは組織としての動きを取るときの弊害となります。サッカーに例えるなら、状況を打破できる個人技を有しながら、組織プレイができる人が最強プレイヤーですが、なかなかそのようなプレイヤーはいません。もうひとつは、人が育つ環境を醸成できないことです。短期的に見れば前者は有難く感じられるかも知れませんが、中長期的に見ればリスクでしかありません。先ほども申しましたが、人が育つ組織というのは「自分は育てれた」と認識している社員をいかに増やすかなのです。
最初の一歩は、経営者からです。「自分は社長に育てられた」と認識する社員を1人ずつ増やしていくことです。そうした社員が社長の右腕になります。優秀な社長の右腕社員は社長をリスペクトしています。それは社長の能力と言うよりは、一種の恩です。恩を感じているのは「育てられた」と感じているからです。
人が育たないとお悩みで自分が育てられたという認識がない場合、どうするべきかということです。その解決策は2つあります。まず前提として、対象者が経営者自身であれば、自身のマネジメントに対する考え方を変えるべきで、対象者が現状の店長やリーダーであれば、経営者がサポートしてマネジメントに対する考え方を変えるべきです。先ほども申しましたが、自分自身の考え方を変えるのも困難なので、あきらめるという意味ではなく、基本的に人の考え方が変えられないと思った方がいいでしょう。ただ大事なのは、変えなければならないということを伝えて理解を得ることです。それが腹落ちできたなら、2つめとしてマネジメントを学ぶことです。
マネジメントに課題があるとすれば、恐らく社内にモデルになるような社員もいない可能性が高いと思われます。学ぶべきは社内ではなく社外です。私が参考にできると思っているのが、スポーツチームをマネジメントしている監督の書籍を読むこと。YouTubeなどで動画があるならそれを見ることです。なぜスポーツチームなのかと言えば、明確な勝ち負けがある世界で戦っているからです。そのスポーツチームもできれば、プロスポーツチームではない方が参考になると感じています。なぜならプロスポーツチームに所属しているのはプロだからです。ある意味、状況を打破できる個人技を有しながら、組織プレイができる人が最強プレイヤーです。なので、学ぶべきはプロスポーツではなく、アマチュアスポーツや学生の部活やクラブチームです。
例えば、2023年のフランス大会の日本代表メンバーには、帝京大学出身が7名と最も多く選手を輩出します。同校のラグビー部は全国大学ラグビーフットボール選手権大会において前人未到の9連覇を成し遂げた常勝集団です。監督の指導方針は、体育会系指導とは真逆のチーム運営論があります。
他には、全国高校野球2023年の夏の甲子園で決勝戦を戦った慶応高校と仙台育英高校は、これまでの高校野球の常識に捉われない指導でチームを強化しています。両監督が選手の育成で重点を置くのは「考える力」で、監督は絶対の存在で選手が従うだけの主従関係や野球の技術だけを磨く方針とは一線を画しています。この考え方や方針と重なる指導を少年野球の現場で実践しているのが、楽しい野球を追求し3度の日本一と結果を残している多賀少年野球クラブです。
確かに甲子園に出場できるような強豪校は、アマチュアですが能力的には限りなく超高校級に近いのかも知れませんが、多賀少年野球クラブは、滋賀県多賀町という人口7000人弱の町に住む小学生を対象にした軟式野球チームです。そうしたチームで勝ち続けるというのは、チームの育成方法に秘訣があるからです。慶応高校野球部も仙台育英高校野球部も多賀少年野球クラブにも共通しているのは、指導者の指示で動く指示待ち社員ではなく、自分で自ら考えて判断する社員を育成するというマネジメントです。冒頭でお伝えしたマネジメントに対する考え方を変えるべきなのはこの部分です。変えるというより時流の変化に合わせるという考え方です。
とは言え、唯一の属人性を挙げるとすると、社会人経験がない新入社員をトップセールスに育成するのが上手な人もいれば、社会人経験はあっても住宅営業経験がない中途社員をトップセールスに育成するのが上手な人もいます。それは属人性というよりは長所なので、長所は伸ばすことです。あとは具体的にどのような営業育成をしているのか?を知ることも必要です。それが、人が育たないとお悩みで自分が育てられたという認識がない場合の解決策で、マネジメントを学ぶことにつながります。
「新卒社員」をどのようにマネジメントして売ってもらうようにするか?「未経験の中途社員」をどのようにマネジメントして売ってもらうようにするか?結局のところ、トップセールスマンひとりで店舗の業績を上げるのには限界があります。そして何より継続的ではなく、ある意味その状況はリスクをはらんでいます。そこで今回は「人さえ育てば…」をAI活用で解決する今注目の新人営業が自動で育つ営業育成DXシステムの成功事例とともに、新卒の営業マンのマネジメントが上手なゲスト講師と、未経験の中途営業マンのマネジメントが上手なゲスト講師をお招きして営業マネジメントが1日でわかる勉強会をこの日に限り開催します!
<本勉強会で学べる5つのポイント>
◆Point.01:新卒社員が売れる営業マネジメントの秘訣
◆Point.02:未経験中途社員が売れる営業マネジメントの秘訣
◆Point.03:他の店長が時間配分で業務を行っているのか?
◆Point.04:店長が抱えられている悩みや課題がスッキリ解決
◆Point.05:新人営業が自動で育つ営業育成DXシステムとは?
<今回限りのゲスト講師と主なテーマ>
◆ゲスト講座
新卒社員がたった3ヶ月後に契約!
新人賞ランキングを独占する新卒営業マネジメント
株式会社 池田建設 取締役 白川博之 氏
◆ゲスト講座
中途入社で30代最年少経営者!
未経験中途をトップセールスする中途営業マネジメント
セイダイハウジングミライロ 株式会社 執行役員代表取締役 大島史年 氏
<DIY住宅研究会とは?>
全国でDIY住宅ビジネスを展開する会社様が、2ヶ月に1度集まり「地域一番店」になるための勉強会を開催しています。成功確率が高いフランチャイズに限りなく近いビジネスモデルのため、集客や営業の成功事例はすぐに自社に活かしていただけます。そうした業績のモノサシがあることで、成功企業との違いを数字で実感できるため 「良い話を聞いた」では終わらない超実践的な勉強会です。
<開催要項>
◆開催日時:2023年10月24日(火)13:00~16:30
◆開催会場:船井総合研究所 五反田オフィス(開場12:30~)
◆参加費用:限定10社無料※1社2名様まで
※一部エリアの会社様に関しては商圏バッティングの関係上、 参加をお断りさせていただく場合がございます
※これまで同研究会にご参加いただいたことがある会社様はご参加いただけませんのでご了承ください
※当日のスケジュール及び内容は変更になる場合がございます。