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最新住宅業界動向コラム / 商圏・業績データ

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これから半年先まで集客企画がない!集客緊急事態に取り組むべきたった2つのこと

船井総合研究所 住宅支援部の西村茂和です。

日々、全国のクライアント先に船井総研のコンサルタントがお伺いしていますが、昨年の秋以降、住宅業界内において企業間の業績の二極化が益々顕著になってきていると感じています。その二極化しているひとつの要因は集客です。単に集客が増えた減ったではなく、住宅業界を取り巻く集客状況は大きく下記の3つのグループにわけられます。皆さんはどのグループに当てはまますか?

①集客が安定しており、比較的好調な会社
②販促費を落としているわけではないが、集客に苦戦している会社
③集客にかける費用もままならず、集客が行えていない会社

我々が開催するセミナーへの参加や、直接、相談を受けるのは②のグループに属する会社です。実際、コンサルティングの内容も50%がこのニーズに対応するものです。②のグループに続する会社では、費用対効果を上げるために、広告内容のチェックやウェブサイトの効果測定、ウェブ広告の運用代行などの集客施策の見直しを取り組んでいます。①のグループに属する会社では、集客を落とさないようにすることと、営業力の底上げや新人育成、新たな商品開発など、より業績を伸ばす施策に取り組んでいます。業績の二極化とは、①と②③の間にあるのではなく、①②と③の間に存在します。その差が年々埋められないくらいに広がってきています。そこで今回のコラムでは、電通調査レポートから読み解く集客緊急事態に取り組むべきたった2つのことについて一緒に考えていきましょう。

電通調査レポートから読み解くこれから投資すべき広告費とは?

③集客にかける費用もままならず、集客が行えていない会社では、チラシが当たらないのではなくチラシが配布できていません。また、ウェブ広告が当たらないのではなくウェブ広告が行えていません。つまり、二極化とは集客が取れている取れていないという差ではなく、費用をかけて集客が行えているか否かの差ということです。では、なぜそのような状況に陥ってしまっているのでしょうか?元をたどれば、業績が伸びていないからです。業績が伸びていないから販促費が使えないのです。しかしそれは結果論であって、問題の本質ではありません。

2023年2月24日に発表された、日本の総広告費の推移を示した電通調査レポートによると、2022年は7兆1021億円で、1947年に推定を開始して以来、過去最高となりした。リーマンショック直前の2007年に記録した7兆191億円をも上回り、15年ぶりの7兆円超えとなります。2021年との前年比では104.4%で、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年の落ち込みから、日本の広告費は再び成長軌道に乗っているといえます。

そのような広告費が増えている中で顕著なのが、インターネット広告は114.3%と飛びており、さらには動画広告が140%と大きく伸びています。反対に新聞、雑誌、フリーペーパーなどの紙広告は、93%~97%と落ち込んでいます。コロナ禍で加速した社会のデジタル化は引き続き急速に進んでおり、インターネット広告費の伸長につながっています。住宅業界に特化したデータではありませんが、この傾向を読み解くだけでも、これから何に広告費を投資していくべきかが見えてきます。

今後の集客成否のカギを握る集客クオリティー

この電通調査レポートを詳しく見ていくと、総広告費よりも伸びているのが制作費で109.2%です。制作費とはチラシの紙面作成だけにとどまらず、ウェブ広告やSNS広告に必要なバナーの制作費や、動画広告に必要な動画の作成など、今は広告費を増やしていかなければならない且つ、制作費もかかる時代になっているのです。一昔前はチラシさえ作って配布していれば集客が取れましたが、今はチラシも必要ですし、インターネットなどのウェブ広告も必要で、さらにそのための制作費をかけなければならなくなりました。なので、③の集客にかける費用もままならず、集客が行えていない会社とそうでない①と②の会社との差が、業績の二極化の最大の要因となっています。

もはや集客はクオリティーの差です。完成見学会の集客は減っていますが、それでも集客が取れているのはパースや写真の精度が高いからです。そして広告全体のクオリティーも高く、素人が作ったものとは雲泥の差です。昔は手書きチラシが当たったりもしましたが、今はクオリティーの高い手書きチラシでなければ当たりません。残念ながら素人のお絵描きのようなクオリティーでは集客は取れないのです。

なので、費用を抑えることを目的に自社作成するのではなく、惜しみなく費用をかけて外注すべきです。社内に制作部隊を設けて自社作成するのは、せめて売上規模が20億円を超えてからです。それまでは外注で十分で、その方が費用対効果も高くなります。

集客緊急事態に取り組むべきたった2つのこと

このように、見学会を行いたいけど物件がない。モデルハウスもない。集める場所もない。そんな八方ふさがりの状況では販促にかける費用も使えません。この状態だけは絶対に回避しなければならないのです。そうなる前に、費用をかけられるときには躊躇なく費用をかけてください。そして外注を上手に利用してください。自社でやらないことです。社内で月に1つバナーを作るのと、月に数百個のバナーを作成している会社では、ノウハウの量が圧倒的に違います。

これから半年先まで費用をかけて集客できる企画を立てられなければ、今は追客できる案件があったとしても必ず枯渇します。集客が行えないというのは時限爆弾を抱えていると同じような状況です。3月末決算で4月が期初の住宅会社だと、9月まで集客が行わなければ今期の売上は絶望的です。今期の売上だけでなく、10月以降に集客が行えてもスムーズに受注できても年内です。それから着工して引渡となると来期の売上も厳しくなります。一般的に売上が30%減少すると経営に大きなダメージを与えます。人員削減や事業縮小や撤退など、もう昨年と同じことはできません。条件は益々悪くなり益々泥沼です。

とは言え、今すぐできることがないわけではありません。見学会やイベント集客に依存できなければ、まずは、ウェブ広告による資料請求や会員登録などの反響リード獲得です。勿論、それだけでは来場につながりませんので徹底したインサイドセールスです。かけるための費用をかけられないのであれば、インサイドセールスをプロの業者に外注することも検討してください。場合によっては、ウェブ広告の運用も外注先に依頼することも選択肢のひとつです。あとは、紹介活動です。これは集客を増やすというより、契約を確保するための行動です。とにかく、あきらめたら試合終了なのです。

インサイドセールスの極意

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