CONSULTING COLUMN
最新住宅業界動向コラム / 商圏・業績データ
2023年は昨年2022年と比べて、集客は増えていない状況ですが契約も増えていません。集客が少ないから契約できない…集客さえあれば契約できるのに…そのように思われていませんか?もしそのように思われているとしたら、本当に集客を増やせば契約できますか?費用をかけて集客した分の契約は増えますか?結論、集客を増やして契約が増える住宅会社は、組織としての契約率が20%を超えている場合です。なぜなら、営業マン1人当たりにする月間新規集客は6組を境にして、契約率が低下する傾向にあるからです。仮に契約率が10%であれば、集客を増やすと契約率が下がります。月6組商談して1組契約する力がある営業マンが、その倍の月12組商談して2組契約とはなかなかなりません。1組のお客さまを来場される前からしっかりとフォローしようとすると、1ヶ月当たりの新規集客には限界値(適正値)があるのです。
とにかく一旦契約と集客は切り離して考えるべきです。そうしないといつまで経っても「契約が増えないのは集客が悪いから」という“言い訳”に終始してしまい、話が前に進みません。さらに言えば、1組でも多くの集客を取るのがマーケティングの仕事だとすると、仮に月間6組しか集客がなかったとしても、そこから契約を取っていくのが営業の仕事です。当然ながら、お客さまを集めることを目的に集客しているのではありません。あくまでも契約を取るために集客しています。
ではどのようにすれば、集客が増えていない状況で契約を増やしていけるでしょうか?まず把握しなければならないのは、自社の実力値です。実力値とは本当の契約率です。誤った契約率のまま突き進んでしまうと、それこそ戦時中の大本営発表ではありませんが、打つべき戦略を大きく間違えてしまいます。そこで今回のコラムでは、集客を増やしても契約が増えない決定的な根拠と売る営業マンの具体的取り組みについてお伝えさせていただきます。
冒頭で「集客を増やして契約が増える住宅会社は、組織としての契約率が20%を超えている場合」と書かせていただきましたが、そもそも皆さんは営業チーム(会社)としての契約率を把握されていますでしょうか?把握されていないのであれば、契約率は業績アップに重要な指標ですので把握すべきですし、思い込みではなく正しく数値で把握すべきです。正しく把握すべきは、自社の本当の契約率です。
それでは、自社の本当の契約率を算出してみましょう。期間は、決算月で区切っても結構ですし、直近1年間でも結構ですが、月変動があるため1年間の数値で計測することが前提です。契約率は契約数を商談件数から割り戻して試算しますが、このときに省くべきものがあります。それは、紹介からの契約と建売住宅の契約、自社土地からの契約の3つです。なぜなら、紹介からの契約も建売住宅の契約も、通常の契約率も高くなる傾向にあるからです。自社土地に関しては、営業からすればそちらの方が売りやすく実勢値を把握できません。あくまで、通常来場された方の中から仲介土地でどれだけ契約が取れたかどうかです。そうすることで本当の実力値(営業率)が見えます。紹介からは契約が取れているが、通常来場から契約が取れていないというのが判明したり、建売住宅は売れていても請負契約が取れていなかったり、自社土地でしか契約ができていなかったり。勿論、売れないよりは売れた方が目先はいいですが、今後の営業戦略を組み立てていくには正しい情報とは言えません。
さらにより正しく把握するために、直近3ヶ年と比べてみてどうか?ということもわかればベストです。そこまでのデータが取れない場合は、上期と下期との比較でも結構です。なぜ契約率が上がっているのか?反対になぜ下がっているのか?その要因を分析することが大事です。
このようにして正しく契約率が算出され、その要因まで分析できれば、次に行うことは初回の商談から契約までの日数を算出してみましょう。これも同じく、直近1年間だけではなく比較できるとベストです。そうすることで、単に契約棟数だけで営業力云々とはならないはずです。売る営業マンの直近3ヶ年の数値傾向は、契約率は年々上昇傾向で、契約日数は年々短くなっています。反対に接客数は年々減少傾向です。契約に苦戦している営業マンの傾向は、契約率が10%を超えていません。そして契約日数は短くなるどころか伸びている傾向にあります。
契約を増やすためのセンターピンは、集客を増やすことよりも契約日数を短期化することにあります。ブランディングテクノロジー社の「コロナ禍の住宅購入アンケート」調査によると、紹介来場から成約までの検討期間は、2010年以前で最も多かったのが1年~2年でしたが、2021年では3ヶ月~6ヶ月が最も多いという結果でした。7ヶ月以上検討する割合は減少していますが、反対に7ヶ月以内で契約する割合は増加しています。つまり、契約日数は短期化しています。なので、契約日数が伸びるということは契約率を下げる要因となっているのです。契約率と契約日数には相関関係が存在します。契約日数が伸びる要因は、営業マン個人の問題よりも、営業フローが整備されておらず、初回で取るべきアポの内容が決められていないことと、契約までに何回打ち合わせをして、2回目に行うこと、3回目に行うことが決まっておらず、営業マンがダラダラ商談を重ねていることに原因があります。
ではなぜ、契約日数の短期化が起こっているのでしょうか?それは営業マンがお客さまを急がして契約しているというのでなく、顧客動向の変化にあります。昔のようにチラシが入った住宅会社の見学会に来場するというフットワークの軽さはなく、3社前後に絞って来場するため年々来場までのリードタイムは長期化傾向にあります。そのかわりに来場されるお客さまは絞って来場されているので、来場から契約までのリードタイムは短期化しています。
商品、集客、営業というビジネスモデルの中で、最も変化しないのは人の関与度が高い営業ですが、変わらないのは営業マンであって、お客さまは常に変化しています。契約が取れない。契約率が上がらない。契約日数が長期化する。これらのすべての根本要因は、変化を把握し変化に適応できないからなのです。よって、そのような状態で集客だけを増やしても契約は増えません。ひょっとしたら、営業部隊の意識改革が必要なのかも知れません。
この「変化を把握して変化に適応する」ことに関しては、決して他人事ではありません。今まさに住宅業界は大きな変化が起こっており、ウッドショックで価格高騰したことにより客層が変化しています。そして集客も減り続けています。そんな状況において売る営業マンは具体的に何をしているのか気になりませんか?船井総研ではそのようなことが1日でわかる勉強会を開催します。売れる営業マンの今お客様に刺さる営業トークとは?最新契約者分析から顧客動向と対策とは?契約率が2倍以上になる0次接客とは?他社事例から学ぶ紹介契約を増やすコツは?他社がどのような集客を行っているかはわかる時代になりましたが、他社がどのような営業を行っているかはわかりません。契約率が上がって契約が増えている住宅会社の取り組みを知るとなると益々できません。他社に限らず、自社の隣の営業マンがどんな営業を行っているのかわからないブラックボックス化しているケースも多く散見されます。
変化が激しく、先が見通せない不透明な時代に重要なのは、自社が進むべき正しい方向を示してくれる有益な情報共有です。それはネットだけの情報では得られませんし、実際このコラムを読むだけでは扉を前に立っている状況と同じです。目の前の扉を開くには行動です。コロナ禍が3年間続きリアルで出会う機会が失われた期間を取り戻すべく、船井総研が提供する一方通行なセミナーだけでなく、双方向のコミュニケーションが行える勉強会も活用していただければ嬉しく思います。
・一向に契約が増えずに危機感を感じている…
・契約率10%…それを補う集客もできていない…
・資材高騰で客層が変化し営業が苦戦している…
・ベテラン営業マンの営業力の低下が著しい…
・気づけば紹介受注も増えておらず減る一方…
このようなお悩みはありませんか?そこで今回は、資材高騰による客層の変化…今売れている営業マンはどうやっているのか?が1日でわかる勉強会をこの日に限り開催します!
<今回の見どころ>
◆今一番、売っている営業マンと売れる秘訣がわかります!
◆売れる営業マンの今お客様に刺さる営業トークがわかります!
◆最新契約者分析から顧客動向と対策がわかります!
◆契約率が2倍以上になる0次接客の方法がわかります!
◆他社事例から紹介契約を増やすコツがわかります!
<本勉強会で学べる5つのポイント>
Point.01:来場前対策で契約率2.5倍事例とは?
Point.02:初回接客での申込率30%事例とは?
Point.03:営業未経験で初年度17棟事例とは?
Point.04:平均10日で契約する秘訣とは
Point.05:1日で決まる土地付け営業とは?
<「こうなりたい!」と思っている経営者様におすすめ>
✓ 集客に影響されることなく契約を取っていきたい経営者
✓ 毎月コンスタントに契約が取れるようにしたい経営者
✓ 売る営業に依存せずに売れる仕組みを構築したい経営者
✓ 入社したばかりの新入社員を早く戦力化させたい経営者
✓ 成功する会社が取り組む紹介契約を取り入れたい経営者
<講座内容とスケジュール>
◆第一講座
営業マンランキング2023中間発表
株式会社船井総合研究所 チーフコンサルタント 熊野秀人
◆第二講座
契約者分析から見える本当のターゲットとは!?
株式会社船井総合研究所 アソシエイト 加藤篤
◆第三講座
明日から使える!営業成功事例20連発
株式会社船井総合研究所 アソシエイト 竹内祐輔
◆情報交換会
徹底激論!今売れている営業マンはどうやっているのか?
<DIY住宅研究会とは?>
全国で大量集客を必要とせずとも業績が伸びるDIY住宅ビジネスを展開する会社様が、2ヶ月に1度集まり「地域一番店」になるための勉強会を開催しています。成功確率が高いフランチャイズに限りなく近いビジネスモデルのため、集客や営業の成功事例はすぐに自社に活かしていただけます。そうした業績のモノサシがあることで、成功企業との違いを数字で実感できるため 「良い話を聞いた」では終わらない超実践的な勉強会です。
<開催要項>
◆開催日時:2023年6月13日(火)11:00~16:30
◆開催会場:船井総合研究所 五反田オフィス(開場10:30~)
◆参加費用:限定10社無料※1社2名様まで
※一部エリアの会社様に関しては商圏バッティングの関係上、 参加をお断りさせていただく場合がございます
※これまで同研究会にご参加いただいたことがある会社様はご参加いただけませんのでご了承ください
※当日のスケジュール及び内容は変更になる場合がございます
船井総研では、工務店・ビルダー・住宅会社の皆様の業績向上(集客・受注の向上)のために、
下記のコンサルティングサービスをご提供しております。お気軽にお問合せくださいませ。
<船井総研がご提供するサービス一覧>
▸業績アップの情報が毎週配信される無料の業績アップメルマガの登録はコチラ
▸住宅業界の動向やこれから打つべき一手がわかる最新セミナー開催情報はコチラ
▸全国のビルダーの最新成功情報を仕入れられる!経営研究会の無料お試し参加はコチラ
▸住宅業界専門コンサルタントへの個別の無料経営相談はコチラ
*今回の記事に対するお問い合わせは、ご相談・問い合わせ内容に「西村」とご入力ください