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「やる意味あるの?」にならないための大型フェア系住宅イベントの活用方法

船井総合研究所 住宅支援部の西村茂和です。

チラシが当たらない…ウェブ広告もイマイチで反響単価も年々上がっている…そんな新規集客が厳しい場合、自社で集客しないという方法も考えられます。それは他社の企画に乗るというやり方です。地域によりますが、具体的には地域のフリーペーパーなどを発刊している出版社が、地域のホールや大型公民館などを借りて行うイベントで、そこにブース出展をするというケースです。その他には、地域の不動産会社が開発した大型分譲地に、住宅会社数社でモデルハウスを建てて一斉に集客するケースや協会や組合などが音頭を取って同様に行うケースです。

集客の目的はあくまで契約です。年末に向けて住宅業界全体として集客が減少していきますので、この時期にOB感謝祭や業者会を行う会社もあります。これは新規集客ではありませんが、目的はOB紹介や業者紹介の発掘です。私のクライアント先でも、今年4年ぶりにOB感謝祭とリアルでの業者会を開催するところが多くあります。

このように大型集客イベントも、今年は数年ぶりに復活しています。こうした大型イベントは圧倒的な集客が期待できるため、ぜひ取り組んだ方がいいと感じています。ただ大事なのが、圧倒的に集客が取れる分、集客以外のところでKPIを定めて、それが達成されたか?されなかったのか?を検証しないと、ただ「たくさんお客さんが来て忙しかった」ということだけで終わってしまいます。費用はかかっていますので、それではもったいないのです。そこで今回のコラムでは「やる意味あるの?」にならないための圧倒的な集客が期待できるイベントの活用方法についてお伝えさせていただきます。

自社の集客だけに固執せずに他社の企画に乗るという発想

住宅業界は他の業界と比べて、自社で何とかして集客する意識が強いと感じています。これは住宅業界が言い換えれば、ものづくり産業だからと思っています。要は、他社の協力を得ないということです。モデルハウスが完成してから3ヶ月以上売れていない場合、やるべきことはシンプルで、値下げすることと不動産会社に売ってもらうことです。仮に反響がないとしたら相場と比べて高いからです。なのに、値下げをせずに自社でチラシを配布することに固執してしまいます。自社で売ることをあきらめるという意味ではなく、他社の力も上手に利用するという意味です。自社のみで行う期間を明確にして、その期間が過ぎても成果が得られない場合は、他社に協力を仰ぐ。この発想が必要です。

資料請求や会員登録、ポータルサイト反響を来場誘導させるインサイドセールスも同じです。一先ず自社で取り組むこともいいですが、3ヶ月取り組んで目標の成果に達成していなければ、専門業者に外注してしまった方が賢明です。確かに外注すると費用はかかりますが、大事な視点は来場単価ですので、外注費を含めても来場単価が下がるのであれば、外注しないという選択肢は存在しないはずです。モデルハウス売却のためにチラシで50万円使うのであれば、その分を値下げした方が賢明です。

このように、新規集客に苦戦している、もしくは集客は好調でもっと集客を取りたいのであれば、自社の集客だけに固執せずに他社の企画に乗るという発想も選択肢のひとつです。こんな集客が厳しい時代に、集客してくれて尚且つ圧倒的な集客数が期待できる企画に出ないという手はありません。ただ課題になってくるのは、集客は取れるかも知れないけど、それが契約に結びつくかどうかという点です。おこりえるのが「(これって)やる意味あるの?」と社内で意見が出て後ろ向きになることです。「やる意味あるの?」というネガティブな議論にならないためにもKPI(重要業績評価指標)の設定は必要なのです。

「やる意味あるの?」にならないためのOB感謝祭と業者会のKPI

本題に入る前にKPIの説明をさせていただくと、ウィキペディアによると、KPIとはKey Performance Indicatorの略で、日本語に翻訳すると重要業績評価指標と言います。KPIは組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群、ビジネスインテリジェンスにおいて、現在のビジネスの状態を示すものとして使われ、今後の対応策でどうなるかを予測するのに使われます。噛み砕くと、目標を達成するプロセスでの達成度合いを計測したり監視したりするために置く定量的な指標です。住宅業界の場合、集客KPIは反響と来場の発生数とそれぞれのコスト(CPA)、来場率で、営業KPIは初回アポ率と契約率、契約数です。

「やる意味あるの?」となるのは、そもそもKPIが設定されていなかったり、設定されていたとしてもそのKPIが翌日に計測できないものになっていたりして、効果検証がうやむやになります。自社で新規集客を行う場合は、目標来場数や目標来場単価などの集客自体にKPIがあり、その集客からの営業なので、着座率やアポ率などの営業KPIが設定されている場合が多く、なので目標達成と未達が明確で次に活かしやすいですが、新規集客ではない場合や、集客を他社に依存するようなイベントでは、意外とやりっぱなしになっているケースが多いと思われます。だから「やる意味あるの?」となります。

それでは、圧倒的な集客が期待できるイベント企画におけるKPIを考えていきましょう。まずOB感謝祭や業者会のKPIは、①目標紹介案件数(リフォームの場合は目標見積金額)②目標クチコミ投稿数です。①は何件の紹介案件を獲得するのか?②何件のクチコミを投稿してもらうのか?です。本音であり目的は紹介受注ですが、その結果は数ヶ月後になるため、OB感謝祭や業者会が終わった翌日には計測できるKPIの方が適しています。

「やる意味あるの?」にならないための大型フェアイベントのKPI

出版社など地域のホールや大型公民館などを借りて行うイベントと、大型分譲地に住宅会社数社でモデルハウスを建てて行う圧倒的な集客が期待できる大型イベントのKPIは、①アンケート回答数②着座率(数)③アポ率の3つです。本音はすべて数で追いたいところですが、どれだけそのイベントに来場があるかはわからず、また、集客自体を主催に依存する部分が多くなるため、数ではなくあくまでも率で設定した方がいいでしょう。そうしないと必ず営業マンは「今回は来場者数が少なかったので…」と言い訳します。

①アンケート回答数は、こうした大型イベントで成果を出すための最初のハードルになります。自社が行うイベントでアンケート(個人情報)を取得しないというところはかなりなくなりましたが、大型イベントとなると「アンケートを取らなくても自社の宣伝になったからそれでいい」という謎の解釈をする営業マンが出現します。少しは宣伝効果もあるかも知れませんが、自社以外に多くの会社が出展しているイベントで、尚且つお客さま当たりの来場時間が1~2時間の短時間でインパクトを与えるには、相当な工夫が必要です。認知を狙うなら目立つロードサイドに看板を立てる方がよっぽど効果的です。なので、認知というふわふわしたものではなく、アンケートという実を取らないとそもそも意味がないのです。アンケートを取るためのアンケート回答特典を用意するといいでしょう。

②着座率(数)は、①アンケート回答数にも③アポ率にも直結します。立ちながらアンケートを書いてもらうことはあっても、立ち話でアポが取れるほど簡単なものではありません。そのために②着座率のKPIを設定します。通常の見学会であれば着座率は90%~。分譲地にモデルハウスを建てて行うイベントであれば同じく着座率は90%~。フェア系のイベントでブース出展の場合は、分母の把握が難しいため率よりも数で設定した方がわかりやすいかも知れません。そうなるとアンケート回答数と同等になります。③アポ率は単純に②着座数からのアポ率です。今回お示ししたKPIはあくまで例です。会社ごとで長所は異なると思いますので、自社に合った成果を獲得するためのKPIを設定してください。こんな集客が厳しい時代に、集客してくれて尚且つ圧倒的な集客数が期待できる企画に乗らないという手はないのです。

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