CONSULTING COLUMN
最新住宅業界動向コラム / 商圏・業績データ
住宅営業で成功するためには、単に商品を売るだけではなく、顧客の心をつかむための戦略が不可欠です。まずは、その土台となる考え方から見ていきましょう。
住宅営業は、数千万円というお客様の一生に関わる大きな買い物をサポートする仕事です。一般的な営業とは異なり、お客様の住宅に対する「強い想い」が非常に大きいのが特徴です。この特別な特性を理解することが、成功への第一歩となります。お客様は、単に家という「モノ」を買うのではなく、将来のライフスタイルや家族の幸せを求めているのです。
この業界の動向を見ると、戸建分譲住宅は2020年から2023年にかけて105%増加していますが、2022年と2023年を比較すると着工件数は94%と減少傾向にあります。このような市場の変化を常に把握し、お客様のニーズに合わせた提案を行うことが不可欠です。
お客様にとって、住宅購入は人生最大の決断です。そのため、「この人から買いたい」と思ってもらえるかどうかが、契約の可否を大きく左右します。信頼関係を築くためには、以下の3つのポイントを意識しましょう。
「未経験だから知識がない…」と不安に思う必要はありません。大切なのは、お客様の不安を解消し、適切な情報を提供できることです。
住宅市場は常に変化しています。最新の市場動向を把握することで、お客様に最適な提案ができます。たとえば、お客様のライフスタイルや価値観の変化を理解するために、日頃から情報収集を心がけましょう。戸建分譲住宅の着工件数が減少傾向にある現在、在庫調整の動きがしばらく続くという見通しもあります。お客様が抱える不安を解消するために、正確なデータに基づいた情報提供が求められます。
住宅営業には、建築に関する知識だけでなく、住宅ローンや保険といったファイナンスの知識も不可欠です。ローンの種類や特徴、保険の必要性などを理解し、お客様の状況に合わせた最適なプランを提案できるように準備しておきましょう。これらの知識は、お客様の「お金」に関する不安を解消し、信頼獲得につながります。
お客様は複数の住宅会社を比較検討していることがほとんどです。競合他社の強みや弱みを分析し、自社の差別化ポイントを明確にすることが重要です。
たとえば、北海道札幌市で事業を展開するSOU HOUSEという会社では、未経験の新人でも1年で12棟以上販売できる育成の仕組みを構築しています。このような成功事例を参考に、自社の強みを活かした育成戦略や営業戦略を考えることが、成果を出すための鍵となります。
初回接客は、お客様との関係をスタートさせる最も重要な機会です。ここで良い印象を与え、「また会いたい」と思ってもらうことが次につながります。
お客様のニーズを深く理解するために、ヒアリングシートを効果的に活用しましょう。
事前に作成したヒアリングシートに沿って質問をすることで、お客様の家に対する希望や不安、家族構成、資金計画などを体系的に聞き出すことができます。これにより、お客様は自分の考えを整理でき、営業担当者はより的確な提案が可能になります。
お客様は、「誰から買うか」を重視します。自己PRシートを作成し、自分の強みやこれまでの実績、家づくりに対する想いを伝えることで、お客様はあなたをより身近に感じ、信頼感を抱きやすくなります。
初回接客後のお礼メールや手紙は、お客様の記憶に残り、次につながる重要なアクションです。感謝の気持ちを伝えるだけでなく、お客様との会話で得た情報を元に、次回の提案をより具体的にすることを伝えると、お客様は「自分のことを理解してくれている」と感じ、期待感が高まります。
初回接客がうまくいっても、追客を怠るとお客様は他社に流れてしまいます。お客様との関係性を継続的に育むための戦略が必要です。
メールや手紙は、お客様に負担をかけずに情報を届ける有効な手段です。お客様の興味や関心に合わせて、新着物件の情報や住宅に関する役立つコラムなどを定期的に発信しましょう。
追客の際には、お客様の名前や過去のやり取りに触れるなど、パーソナライズされた内容を心掛けることで、お客様は特別感を抱き、関係性が深まります。
SNSは、お客様との接点を増やし、カジュアルなコミュニケーションを図るのに適しています。定期的な投稿で自社のブランドや商品の魅力をアピールしたり、お客様からのコメントやメッセージに積極的に返信したりすることで、親しみやすさを感じてもらえます。
成約率を上げるためには、日々の行動を管理し、改善を繰り返すことが不可欠です。
クロージングは、お客様が購入を決断する最後の後押しです。お客様の不安をすべて解消し、納得感のある提案をすることが重要です。また、お客様が「今が買い時だ」と感じるタイミングを見極めることも大切です。
SOU HOUSEでは、「面談数」「案件化率」「案件契約率」の3つの指標を追うことで、営業活動を可視化しています。具体的な目標としては、案件化率30%、案件契約率65%を設定しており、この目標達成のために架電数を管理するなど、具体的な行動に落とし込んでいます。
契約後のアフターフォローは、お客様との長期的な関係性を築くために欠かせません。定期的な連絡や問題発生時の迅速な対応は、お客様の満足度を高め、将来的なリピートや紹介につながります。
本記事では、住宅営業で成果を出すための様々なコツを紹介しました。最も大切なのは、お客様に寄り添い、信頼関係を築くことです。
もし、貴社でも「なかなか新人が育たない」「営業の仕組みを改善したい」といったお悩みをお持ちであれば、ぜひ一度ご相談ください。